USのへヴィ・メタル・バンドの’10年4th。
プロレスラーであるChris Jerichoによるメタル・バンド。
STUCK MOJOのメンバーをバックに起用。
ジャケのイメージからただの正統派メタルか?と思ってしまいますが、コレが聴いてみて驚きの仕掛けが満載。
ストーナーっぽい曲だなと思ったら間奏とアウトロでスラッシュ・メタル的爆走を聴かせるTr.2、哀愁のスロー・ナンバーかと思ったら間奏で疾走するTr.3、メロデスっぽいリフで疾走しブラストも使用、しかしヴォーカルは普通にハイトーンでソロはストーナーっぽい渋さというTr.6などなど聴き手の裏をかいてくる曲が楽しめます。
曲そのものもバラエティに富んでおり、パワフルで比較的王道のTr.1、穏やかなメロハー風のTr.4、キャッチーなミドル・ナンバーTr.5、エレクトロ・サウンドをフィーチュアしたメランコリック・メタル風のバラード系Tr.7、シャウト気味のヴォーカルを絡めたアグレッシヴなTr.11、そしてラストTr.12はなんと14分の超本格的プログレッシヴ・メタル・ナンバー!その多彩な曲に合わせたChrisの多彩なヴォーカルも見事。
曲によってはゲストが参加しており、上記Tr.2は同郷カナダのあのANNIHILATORのJeff Watersが参加!勢い溢れるリード・ギターを聴かせてくれます。
そして上記Tr.12ではAGENT COOPERの(G)Mike Martinが全面的に参加(作曲等もしたようです)。
非常にテクニカルなソロと見事な泣きのソロを聴かせてくれて最高です!Tr.12は静と動の切り替わりに変拍子や速弾き等のテクニカルな演奏、Chrisのエモーショナルなヴォーカルで、テクニカル/プログレッシヴ・メタル好きも十分に楽しめる1曲。
全体的にもとても片手間ではできるような内容ではなく、Chris Jerichoのメタルに対する本気度がうかがえる素晴らしき1枚。
モダンなメロディック・メタル、ストーナー、スラッシュ等が無理なく合わさったサウンドは見事というほかないです。
STUCK MOJOのメンバーの安定感ある演奏も素晴らしく、Tr.2等の急激なリズムやテンポの変化にも動じないドラムは実に見事。
多彩な2バス・ワークもカッコいいです。
・盤質:B、その他状態: US へヴィ・メタル’10年 4th 輸入盤 【正統派メタルっぽいジャケとは裏腹に、ストーナー風に始まり間奏でスラッシュ爆走する曲、ブラストも使用して爆走しつつもヴォーカルは普通にハイトーンな曲と聴き手の予測を裏切る曲に、14分弱のプログレッシヴ・メタル大作もありの多彩な曲を収録した作品。
プロレスラーChris Jerichoのメタルに対する本気度がありありと現れた傑作! 】